2026/11/06 14:40
「砥石で丁を研いでみたいけれど、どの砥石を選べばよいのか分からない」という方は多いと思います。
最初の一枚としておすすめするのは、#1000の中砥石です。

砥石の「番手」とは
砥石には、研磨粒子の粗さを表す「番手」があります。
数字が小さいほど粒子が粗く、包丁を大きく削る砥石になります。反対に、数字が大きくなるほど粒子が細かくなり、刃先を滑らかに仕上げる砥石になります。
砥石は、数字が大きいほど優れているわけではありません。包丁の状態や研ぐ目的に合わせて選ぶ必要があります。
最初は刃先に新しい刃を作る
切れなくなった包丁は、刃先が丸くなったり、摩耗したりしています。
切れ味を回復させるには、丸くなった部分を削り落とし、刃先に新しい刃を作らなければなりません。この作業が「刃付け」です。
刃付けには、研削力と仕上がりのバランスがよい#800~#1500程度の中砥石が適しています。その中でも#1000は、適度に包丁を削りながら、実用的な切れ味まで仕上げられる使いやすい番手です。
現役の研ぎ師である私も、刃付けの基本には#1000の砥石を使用しています。
荒砥石や仕上砥石との違い
#400などの粗い砥石は、刃欠けの修理、刃線の修正、厚くなった包丁の肉抜きなど、包丁を大きく削る作業に使います。
研削力が高い反面、必要以上に包丁を削ってしまうこともあるため、初めての一枚にはあまり向きません。
一方、#2000や#3000などの細かな砥石は、#1000で作った刃先をさらに滑らかに整え、研ぎ傷を細かくするために使います。
ただし、#1000で刃先が正しく作られていなければ、細かな砥石を使っても十分な切れ味にはなりません。仕上砥石は、切れない包丁を一から研ぎ直すものではなく、基本となる刃付けをさらに整えるための砥石です。
まずは#1000で刃付けを覚える
最初から何種類もの砥石をそろえる必要はありません。
まずは#1000の中砥石を一枚用意し、角度を安定させて刃先を作る練習をしてみてください。#1000だけでも、家庭用包丁に必要な実用的な切れ味まで十分に仕上げられます。
研ぎ方に慣れてから、刃欠けの修理には荒砥石、さらに滑らかな切れ味を求める場合には仕上砥石を追加するとよいでしょう。
包丁研ぎの基本は、#1000の中砥石による刃付けです。どの砥石を選ぶべきか迷ったら、まずは#1000から始めることをおすすめします。

